持ち株制度?「従業員持株会」ってなに?リスクってあるの?
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多くの上場企業や、一部の未上場企業では、『従業員持株制度』というものを取り入れています。

『従業員持株制度』というのは福利厚生の一つとして扱われていて、社員に対して強く加入を勧めていることが多いです。

 

この制度がある会社で働いている方は馴染みがあるかと思いますが、皆さんは本当にこの『従業員持株制度』というものを理解した上で加入されましたか?

ここでは『従業員持株制度(以後、「持ち株制度」)』がどのような制度で、どのようなベネフィットやリスクがあるかを紹介していきます。

 

そもそも持ち株制度とは?

持ち株制度は、福利厚生の一環として扱われており、従業員が毎月一定の金額を拠出して皆で自社株を買い付けていくものです。

(「拠出する」とは、要するにお金を出して買うってことです)

入社した際に最初のオリエンテーションなどで、会社から加入するよう強く勧められることが多いです。

 

持ち株制度に加入した?

わたくしパパホワイトの会社でも持ち株制度はあり、オリエンテーションでガッツリ持ち株制度について説明と加入催促がありました。

正直、その頃は内容が全く頭の中に入ってこなくて全然理解できませんでした。

しかも何やら、自分で金額を決めて契約書を交わしてと、大学を卒業したばかりで世間知らずの私には『怪しい』の言葉しか出て来なったことを覚えています。

元々、納得しないと行動に移さないタイプだったため、そのまま持ち株制度には加入しませんでした。

 

ただ周りの同期を見ると、自分以外はほとんどが加入してましたね。

でも同期に『持ち株ってなに?』と聞いても、『よくわからないけど、みんな入ってるみたいだからとりあえず1万円で入っとく』という返事。

だいたいみんな同じようなことを言っていました。「日本人の横に習え精神は恐ろしいな」とこの時感じました。みんなよく理解していないのに、金融商品の契約しちゃうんだと。

 

加入すると得することってあるの?

何も理解せず持ち株に加入した同期はみんなこんなことを言っていました。

 

『持ち株をやってるかどうかで、愛社精神が見られてるんだって。出世に響く的な。』

『お金が増えるらしいよ(よくわかんないけど)』

『親に聞いたら、とりあえずやっといた方が良いって言われた。』

 

今となっては持ち株制度の良さもわかっていますが、こんなあいまいな理由で金融商品を契約するとは改めて恐ろしく感じます。

 

それでは持ち株制度に加入することで得することは何があるのか?

会社側の目線と、従業員側の目線の両方から解説していきます。

 

会社側のメリット
  • 株主構成比が安定して、敵対的買収のリスクが下げられる
  • 従業員の忠誠心向上
  • 上場する際の資本安定化の一助になる

会社側の本来の目的は、『株主の安定化』だと思います。

株式会社には上場と未上場がありますが、どういう違いがあるかというと、

「上場すれば世界中の人がその会社の株を自由に売買出来る」けど、「未上場だと自由にみんなが売買できない」という点があります。

つまり上場会社は、他者に株を買い占められたら会社を乗っ取られてしまうということです。

そのため、従業員にも少ないながらも株主になってもらって、可能な限り株主構成比を安定させたいのです。株価も多少安定しやすくなりますし。

ちなみに株主優待券も同じような理由です。

 

従業員側のメリット
  • 1000円から気軽に始められる
  • 給料天引きで知らぬ間に積立投資が出来る
  • 株主優待を受けられる(会社による)
  • 会社の拠出負担で積立額を何%か上乗せ(奨励金)してくれる(会社による)

考え方によっては他にもありますが、ざっとこんなところです。

一番のメリットは奨励金だと言っても良いでしょう。奨励金がなければ持ち株制度を利用する必要はほとんどありません。普通に証券口座を開いて買えば良いだけです。

 

パパホワイトの会社は奨励金が10%付いてきます。

例えば奨励金10%で、毎月1万円を拠出していたとします。

会社が奨励金として10%を上乗せしてくれるので、1万1千円分の株式を毎月購入できるということです。

つまり1年間で自分が拠出した金額は12万円でも、10%上乗せの13万2千円分の株式を購入出来ているのです。

この時代、年利10%で運用出来ていると考えると、とんでもなく好成績な運用をしていることになります。

 

そう思うととても有利な制度であるため、利用する価値は十分にあります。

しかしなぜこんな大盤振る舞いを会社が行うかというと、やはり従業員を繋ぎとめておきたいからです。

 

持ち株制度で注意すること

持ち株制度は素人でも気軽に始められるとても有利な投資方法ですが、しっかりとリスクもあるので理解した上で行いましょう。

 

大きな問題点は、『リスクの集中』です。

一般的な人は収入の全てを会社からの給料に頼っています。つまり会社に依存している状態です。

そして自社株を買うということは、収入面だけでなく資産までもが会社の経営状態に依存しているという状態です。

 

『資産は分散すべき』というのが資産管理や投資の世界では大原則です。

その視点から見ると明らかにリスクの集中が大きすぎます。会社が倒産して職を失ったと同時に資産も失うことになります。

資産管理や投資だけでなく、もっと身近な積立貯蓄として考えても決して適切な方法とは言えません。

 

また自社株だと、「リスクを考えなくなる」「資産が安定して増える」「会社の業績が悪くなることはない」と根拠のない自信に満ち溢れ、精神的にも正常とは言えない状態になります。

福利厚生とは言え、持ち株制度はどう考えたって投資の1つです。この精神状態は決してよくありません。

仮に倒産はしないにしても、業績悪化で株価が下がり評価額がマイナスになることは十分あり得ます。

 

持ち株はほどほどに

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持ち株制度はお得な制度という認識が強いですが、毎月の積立額はほどほどにしておいた方が良いです。

1万円か、どんなに高くても3万円が限度だと思います。収入額にもよりますが、まあ1万円くらいが妥当です。

それ以上はリスクが大きすぎます。

 

今の50~60代以上の年代の方たちは終身雇用が当たり前でしたが、これからの時代は終身雇用はないと思っていた方が良いです。

そういった観点からも給料も資産も、その会社に依存しているというのは非常に危険です。

 

投資や資産管理の基本は、”分散”です。

株を買うなら複数の銘柄に投資し、ある程度の資金があるなら一つの銘柄に資金を偏らせないということが大事です。

 

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